物流系企業に務めるにあたっては運転する車両の免許を取っておけば仕事にはつくことができます
しかしながら定年するまで同じ仕事がずっと続けられるかというと難しい時代になってきています
物流2024年問題やAIの台頭によってドライバーとしてだけでは生き残りが大変です
将来もっとキャリアアップして仕事の幅を広げたい
ドライバーとしては体力が落ちてきて、事務系の仕事への転向も検討したい
自分の会社に頼らずに、手に職をつけたい
このような悩みを抱えた方に向けて、おススメ資格5選をご紹介します
世の中には資格がたくさんあり、その価値はピンからキリまで存在しますが、どんな企業でも重宝されやすい資格を厳選しました
中には講習を受けるだけで取得できる資格もありますので、ぜひ申し込んでみてください
物流系企業で取得するべき資格5選
早速ですが、取得するべき資格とはこれらの5つです
- フォークリフト
- 衛生管理者
- 安全管理者
- 運行管理者
- 整備管理者
結論、管理者と名の付く国家資格は会社での重要度も高いので、物流の現場でも様々な場面で重宝されます
車両台数や従業員数によって配置が義務になっている資格がほとんどですので、持っているだけで会社としてはとても助かる社員になることができるからです
フォークリフトは言わずもがな、運行管理者や整備管理者は車両台数に応じて、衛生管理者や安全管理者は従業員数に応じて事業所に必要な人数をそろえなければなりません
他にも様々な資格は存在しますが、これら5つの資格は全て法律に基づいて配置の義務があります
道路交通法・労働安全衛生法・道路運送車両法などの法律が根拠です
従って取得の労力とパフォーマンスのバランスがとても良い資格と言えます
フォークリフト運転技能
倉庫内で効率的に荷役(荷物の積み降ろし)するために必須の資格
労働安全衛生法によって定められています
資格の概要
自動車の免許を持っていない人でも、合計35時間(約4日間)の技能講習を受講することで取得することができます
扱える重量によって2種類の講習がありますが、どうしても時間が取れないという理由が無い限りは制限のない方を受講しましょう
フォークリフトの運転自体は一般の方が想像する以上の危険と責任が伴います
だからこそ運転技能講習を受講して、修了証を携帯しなければなりません
仕事上のメリット
トラックに荷物を積み降ろしするために必須の道具で、仕事に付加価値をつけることができます
トラックを運転する方は集荷先や配達先で倉庫の方に荷物を積み降ろししてもらうことがあるかもしれませんが、自分でできることでそれを待たなくても良くなります
当然バラ積みよりも効率よく荷役ができるので、生産性が上がります
ドライバー本人が動いてくれれば会社としてもありがたいのです
第一種衛生管理者
従業員の健康を守るための管理者で、業種を問わず使える資格
資格の概要
普通に勤務している上ではなかなか目にすることが少ない業務ですが、従業員が仕事上でケガや病気にならないように対応する責任を持つのが衛生管理者です
少人数の事業所であれば、事業所長がそういった管理も兼務ができますが、規模が大きくなるにつれて担当者をおかなければ対応しきれないため作られている資格です
物流の現場においては、倉庫内で起こる熱中症などの病気や、危険を伴う作業には主任者を決めたり従事する社員に教育をするなど、些細なことも含めてどうやって防ぐのか、計画を立てて実行するのが仕事です
学ぶ内容は労働衛生についての法律なども含まれていて、産業医の一歩手前のような資格と言えます
第一種と第二種がありますが、第二種には衛生管理者に選任できる業種に制限があります
ちなみに物流は第一種の資格が必要な業種に含まれています
仕事上のメリット
会社によってはキャリアアップのために必須の資格に指定されており、業務としても物流だけでなくどのような会社においても必要な仕事です
社員の健康を守るという趣旨から、近年需要の上がっている資格とも考えられます
衛生管理者は社内の衛生委員会を運営したり健康診断を受けさせたり、職場を清潔に保つといった仕事、更には事業主と産業医との橋渡しという側面も持っています
経営者から見ても様々な業務を任せることができる従業員がいることはとても助かるはずです
安全管理者
安全管理者は衛生管理者と対になって職場の安全に責任を持つ
資格の概要
この資格は1日の講習で取得することができます
厳密には「選任前講習」であるため、安全管理者になることが決まった人が受講するのが前提です
非公式ではありますが、事前に講習を受けておくことも可能ではあります
実際に選任されるためには講習を受ける他に実務経験の期間も必要になりますので、注意が必要です
安全管理者は選任が不要な業種もありますが、物流企業については従業員数に応じて選任しなければならない責任者のひとつです
仕事としては衛生管理者の安全版とも言えます
職場の安全にフォーカスして危険を取り除くために計画~実行することが責務です
実際に選任されるために必要な実務経験の期間が比較的長いので、長い目でキャリアを考えましょう
仕事上のメリット
この資格は一度受講しておけばずっと使うことができる資格です
実際の業務としては常に情報をアップデートをしていかなければいけませんが、資格をもっておくことで担当できる仕事が増えます
また、試験が無く1日で取得でき、将来衛生管理者を取得するための知識もつけることができます
勉強が苦手でも挑戦しやすく、コスパに優れた資格です
運行管理者
車両を持つ事業所に必須の管理者
資格の概要
運行管理者は試験で合格することで名乗ることができる資格で、ドライバーの方から見ると出庫前、帰庫後の点呼をする人のイメージがあるかと思います
車両30台につき1人以上の運行管理者を選任するのが義務ですが、実際は資格のない補助者なども選任してもっとたくさんの人数で運行管理を担うのが一般的です
その目的は、運行の安全やドライバーの健康を守るために必要な事柄を確認することにあります
そのため、運転者台帳や車両台帳を作成して管理したり、点呼に必要なアルコールチェッカーなどの備品の管理にも責任を持つことになります
仕事上のメリット
物流の現場において、点呼ができる従業員は重宝されます
現場においてはトラックの出入りのタイミングがまちまちになりがちなため、点呼ができるようにするためには運行管理者のシフトがかみ合わず、労働時間の効率が落ちてしまうためです
資格を持っているメンバーがたくさんいれば、ドライバーにとっても運行管理者にとってもシフトが効率的に組めるようになります
ドライバー本人としても、将来のキャリアアップとしても、大変有効な資格と言えます
整備管理者
日々の車両の点検に必要な責任者
資格の概要
トラックを運転する現場では、点呼の前に整備管理者の検印を受けるためなじみのある資格
選任されるためには、実務経験を積んで研修を受けるか、自動車整備士の資格を取ることが条件です
整備の仕事をしていた方でもなければ整備士の資格を持っている訳では無いはずですので、選任前講習の受講を検討すると良いでしょう
だいたい月に1,2回行われますが、約1か月前ごろから予約をすることができます
仕事上のメリット
この資格は日常点検や定期点検の結果を管理するために必要な資格ですが、既に紹介した資格と同じように、車両の台数に応じて配置義務があります
やはり事業所長だけでは担いきれないことが多い領域ですので、それをサポートしてあげられることは非常に助かるため、評価が高くなります
また、研修の内容も車両の整備に関することなので、ちょっとしたトラブルであれば自分で対応することができるようになります
まとめ
今回紹介した資格以外にも法律に定められた資格はたくさん存在しますが、ひとまずはこれらをそろえていくと間違いがありません
法律で定められている資格だからこそ持っているだけでも意味があります
紹介した資格はトラブルを防ぐために必要な知識をつけるという趣旨もあり重要です
物流業界を取り巻く環境は日に日に変化して、今まで通りの仕事をずっと続けられることはありません
だからこそ自己研鑽を忘れずに、色々な知識に興味を持ってみましょう
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