はじめに
工場や倉庫などの事業所では、衛生管理者を設置しなければならない場合があります
事業所の従業員が50人以上の場合は必ず衛生管理者を選任して労基署へ届出しなければならなりません
そのため、このような状況の人が多いのではないでしょうか
- 上司から衛生管理者の資格を取るように言われた
- 昇進のためには衛生管理者の資格が必須
- 資格を持っていると手当が出て給料が上がる
しかしながら、試験の合格率は年々下がってきており、過去には70%が合格できていたものが、第一種については45%台にまで下がっています
参考までに、令和4年の合格率は以下の通りです
試験区分 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
第一種 | 68,066 | 31,207 | 45.8 |
第二種 | 35,199 | 18,089 | 51.4 |
(出典:https://www.exam.or.jp/exmn/H_gokakuritsu.htm)
原因は3つ考えられます
- 法律の改正(働き方改革など)
- 出題傾向の変化(法律の暗記→趣旨の理解)
- 最新の情報が必要な問題が出る
自ら積極的に取得する資格ではない一方でなかなか難易度の高い資格であることが分かります
そこで読者のみなさんが1回で合格するために、今回は様々な勉強法を比較してご紹介します
独学で勉強するのが難しい社会人にとってはいつでも着手できて、かつサポートが受けられるオンライン講座がおススメです
衛生管理者とは?
事業所の健康管理について責任を持つ担当者
50人以上の従業員が勤務している場合は選任しなければならないと法律に定められています
経営者の代わりに事業所の衛生を管理するのが責務
本来は経営者にあたる事業所長がその責任を負いますが、実際に規模の大きい事業所ではひとりでそれらを管理することができません
そのため、必要な権限と責任を負う責任者として選任されます
第一種と第二種どっちを取る?
衛生管理者には2種類存在し、業種によって必要な資格が変わります
第一種を取れば全ての業種で衛生管理者になることができ、第二種を取れば業種に制限があります
制限がかかる分、一般に第二種の方が難易度は低いとされています
第一種 | 第二種 | |
選任できる業種 | 全て | 制限あり |
試験範囲 | 広い(有害業務を含む) | 狭い |
第一種の資格でないと衛生管理者になれない業種は、以下の業種です
農林水産業・鉱業・建設業・製造業
電気業・ガス業・水道業・熱供給業
運送業・自動車整備業・機械修理業
医療業・清掃業
衛生管理者資格の取り方、流れ
申し込み
所轄の安全衛生技術センターに資料請求して書面で申し込むこともできますが、
料金がかかる上に何日もかかってしまうのでオンラインで申し込みましょう
オンラインで申し込む
申し込みにあたって必要になる書類は主に4つです
- 卒業証明書
- 事業者証明書(実務経験の証明書)
- 本人確認書類のコピー
- 証明写真
実務経験が必要な場合は、事業者の証明書が必要になりますので会社に依頼して書いてもらいます
受験
センターで受験する方法と、出張試験で特設の会場で受験する方法があります
センターは全国に8か所、住所を確認すると分かりますがなかなかの秘境にある傾向
会場での受験が難しい方には年に数回出張試験が開催されることがあります
免許証の申請
合格通知を受け取ったら、必要な書類を揃えて労働局へ登録申請をします
免許証が発行されますので、それに必要な写真や名前などの情報を添えて送付しましょう
郵送で免許証が返送されてきます
勉強方法3選
独学
私はとにかく過去問とテキストを往復する勉強法で時間をかけて合格に漕ぎつけました
マイペースに勉強を進めたい、隙間の時間で少しずつ進めたい、という人には独学が向いています
衛生管理者について考えるならば教材の購入が必要になります
購入の優先順位としては以下の順番で検討しましょう
- 過去問
- テキスト
- 予想問題集(模擬問題集)
- 直前対策本(一問一答形式)
資格試験は過去問が全てと言っても過言ではありません
過去問で分からなかったことをテキストで補完していき、また問題を解くという勉強が一番効率が上がります
さらに勉強の精度を高めるために、問題集や対策本を検討すると良いでしょう
オンライン講座
動画教材などで学ぶ方式で、独学とスクールとのハイブリッドとも言えます
ネット環境さえあれば練りに練られた講座をパソコンやスマホで受講することができます
講座によっては分からない問題の質問ができたりもするので、コスパの良い勉強法です
通学
結論、あるにはありますがおススメしません
近年ではオンライン講座が非常に便利になってきているためです
スケジュールや場所の制約が発生してしまう通学方式は正直なところ不便です
それ故か対策講座自体があまり開催されなくなってきています
しかしながら、家のネット環境に問題がある場合や先生や仲間とリアルタイムに対話ができるというメリットをとる場合は検討してもよいかもしれません
私は独学で勉強してかなり苦労したという話
オンライン講座をおすすめしておきながら、私自身は第一種を独学で3回受験し、3回目でやっと合格しました
当時はスクールがこんなにも充実しておらず、講義を受けるために予定を空けることも難しい状況だったため、独学という選択になったのです
勉強を始めてから2年間という時間を費やしてようやく資格を取ることができましたが、実際仕事上でこの資格を使う場面と言えば会社に衛生管理者として名前を貸すくらいです
もちろん選任された時には責任をまっとうすることにはなりますが、私が務める会社においてはそのような位置づけです
正直なところほとんどの人にとって同じようなことが発生します
そのため私ほどの時間と労力をかけて取得するような資格ではありません
だからこそ「会社で必要だから」という方にとってはオンライン講座で集中的に勉強して、一気に資格を取ることが選択肢に入ります
うまく立ち回れば受験に関わる費用を会社の経費で処理することもできるでしょう
ぜひ当サイトの情報を有効に利用して、サクッと資格を取ってしまいましょう
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